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第37回 学生・若手医療者のための家庭医療学夏期セミナーに参加して【学会参加助成制度を利用】
  • 2025/08/26
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第37回 学生・若手医療者のための家庭医療学夏期セミナーに参加して【学会参加助成制度を利用】

(広島大学医学部医学科4年 池田)

家庭医療とは何か、夏セミに参加して少し体験できたように感じます。この夏セミに参加するまでは家庭医療とは、地域で働く総合診療医というイメージでした。ですが、さまざまなセッションや企画に参加する中で、家庭医は医療面接や共感、家族包括ケアのプロフェッショナルということを実感しました。家族の包括ケアがどの分野でも重要視されている中で家庭医療はどの診療科ともつながっているように感じ、さらに学びを深めたいと強く思うようになりました。
初日企画や医療面接のセッションでは、自分の考え方の癖やパターンについて理解を深めました。医療においては論理的・計画的に考えることが求められ、意識して論理的に考えて対応する必要性を感じました。他人とも考え方の癖は全く異なっていることも驚きでした。患者さんに接する時や多職種連携する際には、自分の普通が普通じゃないことを念頭において考えのすり合わせをしていく必要があると思います。共感のセッションにおいても情動的共感ではなく認知的共感が必要であるということを学びました。情動的共感が過剰であれば医療者の燃え尽きにもつながり、客観的な認知的共感ができるスキルを身に付けたいと思います。
CGAのセッションでは、高齢者の支援を考えるにあたって多職種での“共通言語”を作る重要性を知りました。さまざまな要因が絡み合って起こる老年症候群に対しては、疾患の治療だけでなくみんなで支える医療が求められていることが分かりました。多職種のカルテを見るのは初めてでしたが、支援のヒントがたくさん隠れていることを知り、多職種カンファの必要性を実感しました。私のグループには看護学専攻の学生がいましたが、やはり医学専攻とはまた違った目線がありとても参考になりました。何より自分のどんな発言も否定されない空間がとても居心地がよく、その雰囲気の中でだからこそ素敵な意見もたくさん出たと思います。
特に面白かったのがモヤモヤ企画です。多職種で連携し、患者をどのようにサポートしているのかを実際に体感することができ大変勉強になりました。家族中心の医療とは何か、そもそも家族とは何か、家族とは誰のことか、家族だから助け合わないといけないという考え方は正しいのか。居場所とは何か、“聞く”ということはどういうことなのか。いずれも答えは出ませんが、自分の価値観と他人の価値観が全く違うことに改めて驚かされましたし、患者をサポートするうえで常に考え続けなければいけない問いだと強く思いました。
今回の夏セミでは、家庭医療とは何か、答えのない問題に対して向き合うことの難しさや面白さ、重要性について考えさせられました。自分がどのように考えているのか、他の人がどのように考えているのか常に考えて、向き合っていくべきだと感じました。この先、どの診療科に進んでも、医療面接や家族中心の医療に直面すると思います。その際、今回の学びを活かしてよりよい医療を提供したいです。

 

 

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